社外参謀通信2024年3月号 Copyright © PRESIDENT’S VISION All Rights Reserved. こんにちは。社外参謀・石原です。 今月のテーマ 『人を動かす』 どうすれば人は動くのか? リーダーにとって永遠のテーマではないでしょうか? ふらっと立ち寄った映画館。福山雅治さんの武道館LIVEの映画(LIVEを福山さん目線で 編集した映画)にて、人を動かす秘訣を垣間見ました。 登場からの圧倒的な存在感、美しい透き通る歌声。老若男女言わず人気があるのがわかります。 石原の興味は、「どんな思いで満員の武道館のファンと接しているのだろう???」でした 想像では、気合満タンで汗をかきながらファンと向き合う・・・そんな姿を創造しましたが、実 際は全く違いました。満面の笑みでファンの声援に応えながらも、福山さんは終始冷静。 絶叫でもなく、むしろ、自分の歌に集中し淡々と歌い続けている印象でした。 「そうか。この人は、自分の想いを伝えたいんだ。自分の中に伝えいたいものがあって、それを 伝えることに集中しているんだ」と強く感じました。 そんな福山さんの想いに共感するから、あれだけの人の感動を呼び起こすのでしょう。 人は絶叫している人のところに集まるわけではありません。大きな声を出したって人は動きませ ん。そうではなく、想いがあるところに人は集まり、想いに共感した人は勝手に動きだします。 人を動かそうとする前に、自分が伝えたいものは何なのか?その想いは人を動かすに値する想い なのか? 強く考えさせられる福山雅治LIVE鑑賞でした ■社外参謀通信について 各位 顧問先様、研修実施先様向けに、不定期で発行しておりました社外参謀通信ペーパーレス化に伴い一時休止 をしておりましたが、複数の方から「あの通信、やめたの?」「楽しみにしていたからまた送ってよ」との ありがたいお言葉をいただき、再開させていただくことになりました。ここからの数年間は難しい舵取りも ある中ではありますので、社外参謀という第三者的立場から見た経営の在り方、戦略の立て方、持っておき たい情報などを配信させていただき、これらを皆さんに経営にお役立ちいただければと思います。 お時間ある時にお目通し下さい。 <発行責任> (株)プレジデンツビジョン/ジャパンコンサルティングファーム(株) 代表取締役 石原尚幸 ご意見ご感想はこちらまで presidents@presidents-vision.com ■石原尚幸YouTubeチャンネル・リニューアル ネットに載ってそうで載っていない中小企業の「裏経営学」を公開しています! 優秀な社員を辞めさせない為に、 2つの大切なことについて解説し ました。 社長・幹部・リーダーさん必聴で す! 石原尚幸YouTubeチャンネル チャンネル登録 お願いします! 石原公式web JCFweb 五つ星 メンバーシップ 0
税理士法人久米会計 副代表 1974年 大阪府生まれ。 大学・大学院中に税理士の資格を取得後、 父の個人事務所久米会計事務所に勤務。 2015年に、 兄久米章仁代表と法人成り をし、 税理士法人久米会計へ社名変更。 顧問先からは「税理士に頼らなくても、 金融機関に決算実績・予測まで自ら説明 できるようになった」との声をいただく。 社長自身が数字を使えるようになり、お 金と数字に強くなるサポートを支援。 プライベートでは高校生の一人息子の母。 趣味は息子とのゴルフと、週1で通う ボーカルレッスン。 ジャパンコンサルティングファーム株式会社 〒108-0074 東京都港区高輪3-19-22-204 TEL:079-246-5018 https://www.japan-cf.com/ Profile 総合(ジェネラル)コンサルタント 井上 由希子 Inoue Yukiko 1 やり方を変えたら行動が自発的に。 中小企業の社長を数字で支える税理士のこだわりとは
2 現在、私が副代表をしている税理士法人久米会計は、元は父が久米会計事務所として開業し ました。そもそもは継ぐ意思はなかったのですが、大学の時に母から「簿記の勉強くらいし といたらいいんちゃう?」と言われ、なんとなく簿記の勉強を始めたんです。それが意外と ハマってしまって。簿記1級まで取ってから、税理士の資格も取ろうと決意。早めに取得する ため、大学院に進学しながら2科目は受験し、税理士の資格を取得しました。 そんな時に、久米会計事務所の従業員が全員辞めてしまうという事態が起こってしまったん です。私は家の事務所にすぐ入るつもりはなかったのですが、人手が足りず、急きょ所属す ることになりました。その後、兄も入所し、父が亡くなった現在は、兄と私が中心に15年以 上経営しています。 ■簿記の勉強がハマり、父の会計事務所に入所 ■従来のやり方に違和感…決算書の数字を社長自らが書くスタイルに 入ってすぐの頃は、顧問先の社長との打ち合わせに父と一緒について行くことが多く、最初は 基本的に父の隣で話を聴くだけでした。でも2~3年経った頃、父から「今回は自分で説明して みなさい」と言われて見様見真似で社長と話をするようになりました。その頃の社長との打ち 合わせは、ただ決算書を上から読み上げて、会計事務所が立てた計画を説明して「これでいい ですか」と確認するだけでした。会計事務所が立てた計画を読み上げることに、私としてはと ても違和感がありました。社長の会社なのに、なぜ税理士が計画を立てるのか、まるで財布を 会計事務所に預けているみたいに感じがしました。「これでいいのだろうか?」とずっと感じ ていました。 一緒に働いている兄も同じ違和感を持っていて、ある時、東京の会計事務所の研修に参加して きたんです。そこは過去ではなく未来の話をすることを重点に置いている事務所でした。その やり方を参考に、打ち合わせの時に社長が自分で未来の決算書の数字を書くスタイルに変える ことにしました。すると、社長自身が自分で数字を見て考えることで、経費や利益に対する考 え方をちゃんと理解できるようになっていきました。お金を貯めるため、利益を出すためには 何が必要か、ということを考えられるようになり、10年くらい続けたところで、だいぶ社長の 動き方に変化が。決算書を活かし、成長する会社が増えてきたんです。久米会計の強みは、社 長が主体的に考えて書き、社長自身で計画を立てることをサポートできる点だと思います。
3 数字を書いてもらうスタイルに変えて、順調な会社が多くなりましたが、それでもどうして も数字が伸びにくい会社もあります。そういった会社の社長は、ビジョンをなんとなく作っ て、トップダウンで物事を進めている傾向が強く、採用や雇用継続の悩みも抱えていること が多いです。久米会計も、自社に経営理念や戦略などの経営計画は設定していましたが、従 業員まで伝わっていない感覚があり、どうすれば組織に落とし込めるかを模索するなか、 色々な書籍や研修を受けながら悩んでいました。 そんな時に、日本キャッシュフロー協会でJCFの石原さんと出会いました。うちの事務所は会 社の戦略や行動まで入り込んだコンサルはしていませんが、石原さんが経営の王道である 「五つ星」というコンテンツを実践されているのを知り「具体的に顧客へどう落とし込んで いるのか学びたい!」と社外参謀大学を受講することにしました。 現在は、社外参謀大学の視点も取り入れ、数字のサポートを中心に長期的視点でビジョンや 戦略も口頭で簡易に確認しながら、実践的に数字を行動に落とし込むサポートができるよう になりました。社長からも、判断や決断がしやすくなったと喜んでいただいていて、やりが いを感じています。 社外参謀大学の卒業後は、「五つ星アカデミー」のファシリテート講師としてJCFの事業に参 画。今後は私の得意分野である決算書を活用した「決算書1Dayセミナー 基礎編」も開催予定 です。もっとビジョンやミッション、戦略などの知識を増やして自身を鍛え、顧問先にも フィードバックしたいと考えています。特に事業承継する時に、しっかりした基盤がないと、 次世代の人が困ると思うんです。それも含めてサポートしていくのが、これからの私の目標 です。 ■社外参謀大学での学びをサービスに活かし、顧問先からも感謝の声が
4 ■数字に強くなると行動も自発的に! 社長が望む方向へ進めるよう 全力でサポートしたい 毎月未来の数字を書いてもらうだけで、本当に社長が数字に強くなっていきます。塾の算数ド リルと同じように、繰り返すことでわかってくるんだと思います。社長が自分で 計画を立てることができるようになれば、次の行動も早くなります。しかも、税理士に相談す る前に自分で情報を得て計算できたら、やはり早く決断できますし、そういう会社は成長して いきます。久米会計の顧問先社長も、先生こんな計画でこうしていこうと考えているけど、間 違ってないかな~と答え合わせで打合せする社長も増えてきました。もちろん自分で数字計画 を立ててから相談にきます。 実際に行動して会社を動かすのは社長です。社長の判断で会社の未来は大きく変わってしまい ます。そのためには、判断できるように社長が会社で一番数字に強くなること、そして会社に しっかりお金を貯めておくことが必要だと感じます。そこで、無駄な節税対策はせずに、計画 的にお金を貯めることを一緒に考えるのが、私たちの役目で、私が仕事で一番こだわっている ところです。 今後も社長がビジョンを掲げて前向きにやりたい方向に進められるよう、全力でサポートして いければと思います。やっぱりこの仕事をやっていてよかったなと思うことは、社長が、最初 は「厳しいわ~」と言っていたのが、帰る頃には「頑張ります!」と前向きに元気になってい るのを見ることです。これからも自分自身も成長しながら、強みを活かし、関わっていいただ いた会社・社長を応援していきたいと思います。
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